令和8年に経審改正!! 新たな加点項目 自主宣言制度について解説
◇令和8年 経営事項審査の改正内容
令和8年7月に経営事項審査(※以下、経審と略)の「その他社会性等(W点)」加点項目が改正されます。改正予定の内容は下記の通りです。

◇CCUSと自主宣言制度の配点
今回の経審改正での大きな変更点としては、やはりCCUS(建設キャリアアップシステム)の配点見直しと「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」(※以下、自主宣言制度と呼称)という新たな加点項目が追加される点でしょう。
CCUSの配点が下がり、その分を自主宣言制度の加点にもってくる形となっており、元々CCUS運用での加点基準を満たしていた企業は、改正以降、自主宣言制度への申請がなければ点数が下がってしまいます。
◇下請企業も加点対象に
反対に、今まで加点対象ではなかった企業にとっては、この自主宣言制度で加点を狙うチャンスといえます。というのも、今までは加点基準を満たすために年間での元請工事実績(請負代金が税込500万円以上もの)が1件以上必要であり、実績が下請工事のみの企業は仮にCCUSへの登録、運用があっても加点対象にはなりえませんでした。
ですが、今回追加される自主宣言制度は下請業者の立場でも宣言が可能となっており、元請工事実績がない企業でも加点基準を満たすことが可能です。
◇自主宣言制度とは
自主宣言制度をざっくり説明すると、見積書の適正化や、CCUSの適切な運用、快適な建設現場作り等に取り組む旨を宣言し遵守する制度です。宣言した企業には、前述した経審での加点に加え、工事発注の優遇措置や、専用のロゴを使用し対外アピールが可能になる等の利点もあるようです。
自主宣言制度への申請には「宣言日」と「取組開始日」というものがあります。宣言日とは「制度への申請を行った日」であり、取組開始日とは「宣言した取組内容のすべてをこの日までに実施します」と、宣言日から1年先までを限度に設定する日になります。
なお、取組開始日までに宣言した取組項目の実施が出来ない場合、宣言の取り下げを行う必要があります。取り下げも行われなかった場合は、その後1年間は宣言への申請ができません。
◇経審改正の予定日と加点基準
現在、経審改正は令和8年7月1日を予定しており、改正日以降を経審の申請日とする企業が加点対象です。経審の加点基準としては、審査基準日までに制度への申請(宣言日)が必要となりますが、取組開始日まで迎えておく必要はありません。
ですが、経審では取組開始日までに全ての取組を実施する旨の誓約書を提出する必要があるため「自主宣言制度によって経審で加点を得たにも関わらず宣言を取り下げる、または取組の実施が出来ない」場合には、何らかの罰則が設けられる恐れもあります。
◇自主宣言制度の注意点
制度への申請自体は、自主宣言制度のホームページで自社の情報を入力後、実施可能な取組項目にチェックを入れていくだけで簡単に行うことが出来ます。
ただし、項目のなかには「CCUSへの事業者登録及び雇用する全ての技能者について詳細型の技能者登録」が必須となるものもあるため、自主宣言制度への申請そのものよりは、取組開始日までに必要となるCCUSへの登録で躓く方が多くいらっしゃるかもしれません。
◇申請はCCUS登録の目途が立ってから
CCUSへの事業者登録と技能者登録がまだでも、宣言への申請だけであればすぐにでも可能です。ですが、宣言後には取組開始日までにCCUSへの登録が必須となり、できなければ宣言の取り下げが必要となってしまいます。 CCUSへの登録は書類提出から受付まで1カ月半~2カ月ほどかかるため、取組開始日までに確実な取組の実施が出来るようCCUSへの登録の目途が立ってから自主宣言制度への申請を行うことをおすすめします。